【50代の実体験コラム】東京家賃14年の異常な高騰|2011→2026で見えた23区の現実

不動産

2011年12月、私は大阪から東京へ上京しました。墨田区立花の木造アパート2階南向き角部屋・24㎡で、家賃は70,800円(共益費込み)。それから14年、2025年11月にこの部屋を引き払うまで、家賃は1円も上がっていません。

ところが、その14年の間に、東京の家賃事情は確実に変わっていました。私の階下の住人は4回入れ替わり、その都度、新規募集の家賃は徐々に上がっていたのです。引っ越しを機に振り返ると、東京の家賃高騰は数字以上にリアルでした。

この記事は、上京から14年・50代になった私の実体験コラムとして、東京家賃の異常な変化を「自分のアパートで起きていた事実」を中心にお伝えするものです。これから東京で住まいを考える方、いま住んでいて家賃の重さを感じている方、そして「東京を離れる選択肢」も視野に入れたい方の参考になれば幸いです。

立花14年・私の家賃が動かなかった理由

私の立花のアパートは、入居時から退去時まで家賃70,800円(共益費込み)で固定されていました。家賃は1円も値上げされていません。

ただし、これは「東京の家賃が上がらなかった」のではなく、借地借家法という法律で、現在住んでいる入居者の家賃は一方的に上げられないことが理由です。実際、立花でも管理会社から家賃値上げの打診が来たことはありますが、借地借家法を根拠に断り、結果として14年間70,800円のまま住み続けることができました。

借地借家法での値上げ拒否の具体的な手順は▶︎ 【50代の実体験】東京の賃貸は本当に高い!14年住んで気づいた家賃高騰の現実と値上げを断る方法

立花14年の暮らし全体は▶︎ 【50代の賃貸体験談】墨田区立花のアパートに14年|上京1軒目・東武亀戸線で見つけた南向き角部屋の暮らし

階下の家賃は確実に上がっていた|14年で1万円超アップ

私の家賃が固定されていた一方で、同じアパートの階下の家賃は確実に上がっていました。14年の間に階下の住人は4人ほど入れ替わり、空き部屋になるたびに私は賃貸サイトで募集家賃をチェックしていました。

最初の入れ替わりは2014年頃。当時の募集家賃は74,000円ほどでした。私の入居時から約3,000円アップ。その次の入れ替わりではさらに数千円アップ、その次もまた…という具合に、入れ替わるたびに新規募集の家賃はジリジリと階段状に上がっていったのです。築年数は当然進んでいるのに、です。

そして決定打は、退去申請完了後にやってきました。何気なく賃貸サイトを見ていたら、自分の部屋がそのまま新規募集されているのを見つけたのです。

家賃は83,000円。私が14年前に70,800円で住み始めたまさに同じ部屋が、1万円以上アップして次の入居者を待っていました。

築古になっているのに、自分の部屋の家賃が確実に上がっている。東京の異常さを、この瞬間にはっきりと感じました。

「東京の家賃が上がっている」という報道や噂を見聞きしても、自分のことには感じにくいものです。でも、自分が14年住んだ部屋自体が1万円以上アップして募集されていた事実は、今振り返ってもかなり生々しい記録でした。

2011年「赤坂で築4年24㎡が12万円」の衝撃

もうひとつ、私の中で強く記憶に残っているエピソードがあります。

2011年12月、上京の物件を探していたとき、不動産屋の担当者にこう言われました。

お客さんが今選んだこの部屋(築4年・24㎡・墨田区立花)と同じスペックなら、赤坂で12万円しますよ

当時の私はこの数字にひっくり返るほど驚きました。「東京って本当に家賃が高い場所なんだな…」と心の中でつぶやいたことを今でも覚えています。

それから14年。2026年の今、赤坂で築4年・24㎡の物件を12万円で借りることは100%できません。同条件の部屋を探すと、おそらく15〜18万円のレンジに入っているはずです。

つまり、当時「東京は高すぎる」と私が驚いた金額が、今ではむしろ安い水準になってしまった。これが14年の現実です。

23区vs西東京・埼玉・千葉|同じ条件で10万円差も

東京の家賃高騰は、特に23区内で顕著です。一方で、23区を一歩出るとガラッと事情が変わります

私が引っ越し先を探していた2025年秋、参考までに以下のエリアでも条件検索をしてみました(築浅・1DK・35㎡前後・RC造)。

エリア同条件の家賃帯
23区内(私が選んだエリア)12〜14万円
西東京(多摩エリア)9〜10万円台
千葉(船橋・市川など)8〜9万円台
埼玉(川口・さいたまなど)8〜9万円台

同じ「築浅・35㎡・1DK・RC造」という条件で、23区内と周辺県で10万円近い差になることもあります。年間で見れば30万円以上の差。

通勤事情や生活圏次第ですが、もし「東京で生活する必要があるが家賃が厳しい」という方は、通勤可能な周辺県を視野に入れると現実的な選択肢が広がります。特に2025年現在、リモートワーク併用が定着している職種なら、23区にこだわる必然性は以前ほど強くないかもしれません。

14年で何が起きたのか|高騰の背景を簡単に

東京の家賃が14年でこれほど上がった理由は、複数の要因が重なっています。

  • インバウンド需要・投資マネーの流入:海外投資家が東京の不動産を買い、賃料水準を押し上げる傾向。特に2020年代に入ってから顕著
  • 建築コストの上昇:資材高騰・人件費上昇で、新築物件の家賃設定が高くなり、既存物件の相場も引き上げられる連鎖反応
  • 円安:ドル換算で見ると東京の不動産が割安に映り、海外マネーが流入しやすい構造が続いている
  • 23区内の人口集中:地方からの流入が継続し、特に若年単身世帯の需要が高い。コロナ後に「やはり東京」と回帰した人も多い
  • ワンルーム投資の活発化:投資家向けに供給される新築ワンルームが、結果として相場全体を押し上げる側面もある

ひとつひとつは小さな要因でも、14年積み上がると当初70,800円が83,000円になるような変化を生みます。そして、これは今後も続く可能性が高いと私は見ています。少なくとも、急速に下がる材料は今のところ見当たりません。賃貸契約の更新や引っ越しを考えるときには、相場が「これからも上がる前提」で動くのが現実的でしょう。

50代単身が東京で住むための現実的な選択肢

では、50代単身者が東京(あるいは通勤圏内)で住むには、どう考えればよいのか。

私の14年の体験から言えるのは、収入と家賃のバランスをシビアに見極めることです。一般的に「家賃は手取りの3分の1」と言われますが、東京で23区内に住むとこの比率を超えやすい。私自身、家賃12.2万円の物件を選ぶ前に何度も電卓を叩き直しました。

50代単身者の場合、住居費以外にも保険・医療費・将来の貯蓄など、若い頃よりもじわじわ増える固定費があります。家賃を「払える」だけでなく、払い続けても生活防衛資金が削られない水準に設定することが大事です。

現実的な選択肢として考えられるのは、以下のようなパターンです。

  • 23区内でも家賃が抑えやすいエリアを選ぶ:足立・葛飾・板橋・江戸川など、生活コスト全体が抑えやすい区
  • 周辺県を視野に入れる:千葉・埼玉・西東京で、通勤時間と家賃のトレードオフを評価
  • 家具家電付き・低家賃の物件タイプを検討する:初期費用が抑えられる選択肢として、ビレッジハウスやレオパレス21などがある

特に家具家電付きや敷金礼金ゼロの物件は、引っ越しコストが大幅に下がるので、収入が変動しやすい時期や転職直後にも合います。具体的には以下の選択肢があります。

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逆に、家賃を上げてでも住環境を良くする選択もあります。私自身、立花から12.2万円の上京2軒目に引っ越しましたが、これは50代の自分への投資という判断でした。詳細は▶︎ 【50代の賃貸体験談】14年ぶりの引っ越しで選んだ1DK35㎡・12.2万円|18歳から7軒住んで見えた住まい観

まとめ|14年のリアルから読者に伝えたいこと

14年の東京家賃の変化を、私は階下部屋の募集家賃という形で、リアルタイムで観察してきました。そこから言えることはひとつ。東京の家賃高騰は数字以上に深刻です。「収入が心許ない人は、無理して東京に住むべきではない」というのが、14年住んで50代になった私の正直な実感です。

ただ、選択肢は増えています。周辺県・家具家電付き低家賃・リモートワーク併用など、東京で働きながら家賃を抑える方法は今もあります。この記事が、これから東京で住まいを考える方の参考になれば嬉しいです。

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