50代になってから14年ぶりに引っ越しをすることになりました。物件をネットで探しながら「こんなに大変だったっけ?」と何度も思いました。
条件を細かく設定しすぎるとほとんど物件がヒットせず、かといって妥協しすぎると入居後に後悔する。バランスがとても難しい作業でした。
この記事は、これから賃貸物件を探そうとしている方、ネットで探しても良い物件が見つからず焦っている方、50代以降の引越しで失敗したくない方に向けて、50代の私が14年ぶりの引っ越しで実際に学んだ物件選びの7つの条件・内見の10ポイント・契約書5項目をまとめたものです。
まず「絶対条件」と「妥協できる条件」を分けることが大事
最初は理想を詰め込みすぎて、ほとんど物件がヒットしませんでした。そこで考えを切り替えて、「今の不満をある程度解消できればいい」という基準で条件を整理しました。
私が設定した7つの条件はこちらです。
| 条件 | 詳細 | 優先度 |
|---|---|---|
| 間取り | 今より広い1DKタイプ | 必須 |
| 家賃 | 手取りの3分の1まで | 必須 |
| 築年数 | 築5年以内 | 高い |
| 駅距離 | 最寄り駅から徒歩5分以内 | 高い |
| エリア | 今住んでいる家の近く(同じ路線) | 高い |
| 構造 | 鉄筋RC造 | 高い |
| 階数 | 2階以上 | 中程度 |
「家賃は手取りの3分の1まで」というのはFPの観点からも一般的な目安。これだけは絶対に崩さないようにしました。
また、築年数やRC造にこだわったのは防音性と耐久性を重視したため。50代になると生活環境の静かさが以前より気になるようになり、隣の生活音が響きやすい木造は避けたいと感じていました。
8月から探して気に入った物件はたった3件
8月から探し始めて、条件に合う物件は毎日チェックしていましたが、「これだ!」と思える物件はたった3件でした。
- 1件目:すでに申し込みが入っていてNG
- 2件目:内見したが他の方に決まってしまいNG
- 3件目:申し込み済みだったが、奇跡のキャンセルで入居できることに!
3件目は一度「他の方に決まっています」と言われていた物件でした。ところが数日後、不動産屋さんから「キャンセル出たので連絡しました。」と電話が入り、急いで申し込みできました。本当に運が良かったです。
この経験から学んだのは「諦めずに連絡を取り続けること」の大切さ。「他の方に決まりました」と言われても、縁があれば戻ってくることがあると知りました。
知らなかった!「申し込みは複数できる」という事実
今回初めて知ったのですが、賃貸の申し込みは複数の物件に同時にできるんです。契約前(審査通過前)であればキャンセルも可能。不動産屋さんに言われたのは「気に入った物件があればすぐ申し込んでください」ということでした。
良い物件はすぐに埋まります。内見して気に入ったら「考えます」ではなく、その場で申し込むくらいのスピード感が必要です。
複数申し込みは不動産業界では一般的なこと。ただし審査が通り始めたら速やかにキャンセルの連絡を入れるのがマナー。担当者との信頼関係を大切にしながらスピーディーに動くことが重要です。
物件探しで使ったサービス・役立ったこと
今回の物件探しで実際に使ったり、使えばよかったと思ったサービスをご紹介します。
- SUUMO・HOME’S・athome:複数サイトを並行してチェック。同じ物件でも掲載されていないサイトがある
- 不動産屋への直接電話:サイトに載る前の物件を紹介してもらえることも
- 内見は平日午前がおすすめ:採光や騒音確認がしやすい
引越し費用全体を抑えるには仲介手数料の交渉も有効です。宅建業法では原則0.5ヶ月分が上限とされており、交渉次第で定価(1ヶ月分)から値引きできるケースも。詳しくは▶︎ 【実体験】賃貸の仲介手数料は交渉できる!宅建業法を根拠に半額を主張した結果 をどうぞ。
物件が決まった後も油断禁物!火災保険問題が待っていた
無事に物件が決まったと思ったら、次に待っていたのが火災保険の問題でした。私はFP3級の資格を持っているので保険については多少の知識があります。管理会社が勧めてくる保険の内容に「?」と思ったのです。
この火災保険の交渉については別の記事で詳しく書いています。結果として10,500円の節約に成功しました。
👉 賃貸の火災保険は管理会社指定じゃなくていい!自分で選んで10,500円安くした実体験
内見時に必ずチェックしたい10のポイント
物件の写真や間取り図だけではわからないことが、内見に行くと多くあります。14年ぶりの引越しで改めて学んだ、内見時に絶対確認すべき10のチェックポイントをまとめました。
①日当たり・採光は「何時に来たか」で変わる
内見の時間帯によって部屋の明るさは全く変わります。できれば午前中と午後に2回来るのが理想ですが、難しければ「この向きだと冬はどうですか?」と担当者に確認しましょう。南向きでも目の前に建物があれば採光は期待できません。
②壁・床をノックして防音性を確認する
壁を軽くノックして「コツコツ」と空洞音が響く場合は薄い壁の可能性があります。RC造でも施工の差によって防音性が異なります。可能なら静かに立って、隣や上下の生活音が聞こえないかを確認しましょう。
③水回りの確認(水圧・排水・臭い)
キッチン・浴室・洗面台の蛇口を実際に開けて水圧を確認しましょう。排水の流れが遅い場合は配管に問題があることも。また浴室やトイレに嫌な臭いがある場合は、配管の老朽化サインかもしれません。
④コンセントの数と位置を家具配置で考える
古い物件ではコンセントの数が少ないことがあります。テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコン以外に使いたい場所にコンセントがあるかもイメージしておきましょう。延長コードが多くなると見た目も使い勝手も悪くなります。
⑤通信環境(光ファイバー対応かどうか)
在宅ワークや動画視聴が多い方にとって、インターネット回線は重要な生活インフラです。物件が光ファイバー(フレッツ光など)に対応しているか、共用Wi-Fiがある場合は速度制限の有無も確認しましょう。
⑥騒音源のチェック(幹線道路・踏切・飲食店)
物件の近くに幹線道路・鉄道の踏切・深夜営業の飲食店がないかを現地で確認しましょう。地図で見るとわからないことも、現地では気になる音源があることがあります。特に夜の騒音が気になる方は、夕方以降の内見ができるか担当者に相談してみましょう。
⑦駐輪場・駐車場の有無と料金
自転車・バイク・車を持っている方は、駐輪場・駐車場の有無と月額料金を必ず確認しましょう。物件の家賃が安くても、駐車場代が別途月1〜3万円かかると総コストが跳ね上がります。屋根の有無・防犯カメラの設置状況もチェックポイントです。
⑧ゴミ捨て場の清潔感(住人モラルの指標)
ゴミ捨て場の状態は、その物件の住人モラルを映す鏡です。回収日でないのにゴミが出ていたり、分別がされていなかったりする場合は、住人マナーが期待できないサイン。長く快適に暮らせるかを見極める大事なポイントです。
⑨クローゼット・収納の容量と使い勝手
収納の容量だけでなく形状も確認しましょう。奥行きが深すぎて使いにくい・ハンガーが入らない高さ、なども入居後に困るポイントです。実際に手持ちのスーツケースやコート類を置けるかをイメージしながら見ると失敗しません。
⑩共用部分(エントランス・廊下)の清潔感
エントランス・廊下・階段・郵便受けの状態は、管理会社の管理品質を見極める指標です。清掃が行き届いている物件は、設備トラブルへの対応も丁寧であることが多いです。郵便受けにチラシが溜まっている・電球が切れたまま、という物件は要注意。
賃貸契約書で必ず確認する5つの項目
良い物件に出会えたとしても、契約書の内容を確認せずにサインするのは危険です。特に退去時のトラブルを防ぐために、以下の5点は必ずチェックしてください。
①原状回復の範囲(退去費用に直結する)
国土交通省のガイドラインでは、通常の使用による劣化(経年劣化)は貸主負担とされています。しかし特約として「全室クロス張り替え費用は借主負担」などが盛り込まれていることがあります。特約の内容が法的に有効かどうか、不明な点は契約前に確認しましょう。
②更新料の有無と金額
2年ごとの契約更新時に「更新料1ヶ月分」が発生する物件は東京に多く見られます。更新料がない物件(UR賃貸など)も増えていますが、ある場合は2年に一度の出費として事前に把握しておきましょう。
③途中解約の違約金
「入居から1年以内の解約は賃料1〜2ヶ月分の違約金が発生する」という条件が盛り込まれている場合があります。転勤や生活環境の変化で早期退去する可能性がある方は特に確認が必要です。
④禁止事項(ペット・楽器など)
ペット飼育・楽器演奏・無断の模様替えなどの禁止事項を事前に確認しましょう。入居後に「知らなかった」では済まないため、ライフスタイルに合わない禁止事項がないかを必ずチェックします。
⑤保証会社の費用
最近は連帯保証人の代わりに保証会社への加入が必須の物件が増えています。保証会社の費用(初回保証料・年間保証料)を確認し、総コストに含めて計算しておきましょう。物件によって条件が大きく異なります。
私の賃貸遍歴シリーズ|実体験から学んだ物件選びの教訓
この記事の物件選びの考え方は、私自身が18歳から続けてきた賃貸生活の経験から導き出したものです。シリーズで公開している実体験記事もあわせて読んでいただくと、なぜこの条件が大事なのかが具体的にイメージできます。
👉 【50代の賃貸体験談】初めてのひとり暮らしは寮費1万円|18歳でバブル時代に住んだ大阪堺市北花田の1K
👉 【50代の賃貸失敗談】西成区花園町の1階ワンルームに19歳で住んで後悔した10か月の体験
👉 【50代の賃貸体験談】弁天町1Kで家賃を6,500円下げた家賃交渉の実体験|新築プレミアムの罠
※シリーズは順次公開予定です。新しい体験談記事が追加されたら、こちらでもお知らせします。
物件選びの選択肢|家具家電付き・低家賃の物件を最初から選ぶ手も
ここまで「条件を整理して、内見して、契約書を確認して…」という流れでお話ししてきましたが、初期費用を最大限抑えたい・急ぎで決めたいという方には、別のアプローチもあります。
家具家電付き・敷金礼金ゼロ・低家賃で全国の物件から選べるサービスを使えば、引越し時のお金と時間の負担を大きく減らせます。特に初めての一人暮らし・転勤・急な引越しに強い選択肢です。
まとめ|50代の物件選びで意識したい4つのこと
14年ぶりの引っ越しで気づいたことをまとめると:
- 条件は「絶対条件」と「妥協できる条件」に分けて整理する(7つの条件は優先度ごとに)
- 良い物件は早い者勝ち。気に入ったらすぐに申し込む(複数申込もOK)
- 内見では10ポイント・契約書では5項目を必ず確認(後のトラブル予防)
- 物件が決まった後も費用交渉は続く(火災保険・仲介手数料など)
50代の引越しは体力的にも精神的にもタフな作業でしたが、自分に合った家に出会えたときの喜びは格別。少し勇気を出して条件を整理し、スピーディーに動けば必ず良い物件と出会えます。
この一連の引っ越し体験が、これから賃貸を探す方の参考になれば嬉しいです☺️
賃貸入居時の火災保険、比較していますか?
賃貸物件へ入居する際、火災保険への加入は事実上必須です。
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