車を手放すといくら浮く?|15年で3台乗り継いだ50代が維持費の実額と「後悔」を正直に書く【賃貸歴35年】

車を手放すといくら浮く?維持費の実額と手放して15年の後悔の有無を語る賃貸歴35年50代の体験談 その他の体験談
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1997年頃から2011年まで、私は大阪で中古車を3台乗り継ぎました。そして上京を機に手放して、車のない生活がもう15年になります。

「車を手放すと、いくら浮くのか」。そして「後悔しないのか」。

手放すかどうか迷っている方が知りたいのは、たぶんこの2つだと思います。この記事では、私が実際に払っていた維持費の実額と、手放して15年たった正直な気持ちを、両方そのまま書きます。

※車を持っていた頃の駐車場代(月8,000円〜24,000円)の詳しい話は、賃貸暮らしと駐車場代の記事に書いています。今回は「手放す」側の話です。

車を手放すと決めたタイミング|私の場合は「上京」でした

「車を手放すタイミングはいつがいいか」とよく検索されていますが、私の答えはシンプルで、生活が変わる節目でした。大阪から東京への引っ越しです。

決め手は3つありました。

  • 東京は電車で暮らせる。通勤も買い物も、車がなくても困らない
  • 平日はほとんど乗っていなかった。通勤は電車で、車に乗るのは休みの日だけ
  • 維持費が生活を圧迫していた。維持のために本業のあとに週2〜3回アルバイトをしていたほど

乗っても乗らなくても、駐車場代も保険も税金も出ていきます。「乗らない車にお金を払い続けている」と気づいてしまうと、あとは節目を待つだけでした。引っ越し・転職・子どもの独立・免許返納を考え始めた時――生活が変わる節目は、車を見直すいちばん自然なタイミングだと思います。

古い車は売れなかった|処分にお金がかかるので、無料で譲りました

手放すと決めて、まず現実を知りました。年式の古い車は、売れません

最後に乗っていた車は中古で買った時点で年式が古く、手放す頃には査定がつくような状態ではありませんでした。それどころか、廃車として処分するには逆にお金がかかると分かったのです。

私がどうしたかというと、知人に片っ端から声をかけて、無料でもらってくれる人を探しました。幸い、もらってくれる人が見つかり、処分費用をかけずに手放すことができました。お金にはなりませんでしたが、「払わずに済んだ」だけで十分でした。

なお、車を人に譲る場合も、名義変更や任意保険の解約といった手続きは必要です。「あげて終わり」にすると、翌年の自動車税の請求が自分に来るようなことにもなりかねないので、手続きの完了までを確認して手放すのが安心です。

今は廃車の引き取りや買取をうたうサービスも増えているようですが、私のように古い車の場合は「売っていくらになるか」より「手放すのにいくらかかるか」を先に確認しておくことをおすすめします。

車を手放すと、いくら浮く?【維持費の実額】

本題です。手放して浮くお金=節約できる維持費がいくらなのか。私が最後の車で実際に払っていた金額を、記憶している範囲の実額で並べます。

項目実額備考
駐車場代月8,000〜24,000円住む場所で大きく変動(詳細はこちら
任意保険月約2,800円無事故で等級が進んだ後の金額。車両保険なし
自動車税年39,500円→約43,400円13年超の古い車は当時約10%の重課(月割 約3,300〜3,600円)
車検1回10万円弱2年ごと=月割 約4,200円。必要最小限の整備のみ
ガソリン月1〜2回満タン時代で単価が大きく変動(後述)
オイル・オイルエレメント交換、洗車都度の出費車検とは別に定期的に交換。洗車場の利用料もかかる

まとめると、ガソリン代やオイル交換・洗車といった都度の出費を別にしても、駐車場代を除いて月1万円強、駐車場代を入れると月およそ1万8,000円〜3万4,000円。年にすると22万〜41万円ほどのお金が、車を「持っているだけ」で出ていっていました。私の場合はこれを賄うために働く時間を増やしていたのですから、家計への効きは相当なものでした。

しかも私の維持費は、たぶん「安いほう」です

この表を見て「思ったより安い」と感じた方もいるかもしれません。でも私のケースは、維持費がかなり低く抑えられたパターンです。

  • 車両保険に入っていない(入れなかった)ので、保険料が月約2,800円で済んでいた
  • 車体は年式の古い中古車で、車検も必要最小限だった

新しめの車に乗っていれば、車両保険をつけた保険料は月数千円から1万円前後になることもありますし、車のローン返済が月に数万円乗っている方も多いはずです。つまり、世の中の多くの方は、私の表より維持費が高くついているのではないかと思います。だからこそ、手放すかどうかを考えるときは、この記事の金額ではなく「自分の実額」で計算してみてください。

15年でいくら浮いたか、単純計算してみる

手放してから15年。仮に月2万5,000円の維持費が続いていたとして単純計算すると、2万5,000円 × 12か月 × 15年 = 450万円になります。

しかもこれは大阪時代の駐車場代で計算した控えめな数字です。いま住んでいる東京23区の月極駐車場は、安いエリアでも月18,000円前後、高いエリアでは4万円を超えます。もし東京で車を持ち続けていたら、浮いた額はもっと大きかったはずです。

もちろん「浮いたお金が全部貯まった」わけではありません。でも、維持費のためにしていたアルバイトを辞められたこと、固定費を気にせず引っ越し先を選べたこと。この15年の身軽さは、金額以上の価値がありました。

古い車は「保険」も「税金」も不利でした

実額を並べて気づくのは、古い車ならではの出費です。

まず保険。私の車は年式が古く、車両保険には入れませんでした。車両保険の保険金は車の時価が基準なので、時価がつかないほど古い車は引き受けてもらえないことがあるのです(基準は保険会社によって異なります)。つまり自損事故を起こしても、修理代は全額自腹。月2,800円という保険料の安さの裏には、「守られていない部分」がありました。

次に税金。自動車税は39,500円でしたが、初度登録から13年を超えた古い車は税金が上乗せされます(グリーン化税制)。私が持っていた当時は約10%増しの約43,400円。今はこの重課が約15%に引き上げられています。古い車に乗り続けるほど、税金は逆に高くなるのです。

ガソリン代は「時代」でこんなに違った

1997年から2011年という所有期間は、ガソリン価格の底と天井を両方経験した期間でした。1999年頃にはレギュラーが全国平均90円台まで下がり、2008年夏には史上初めて180円を超えました。同じ「月1〜2回満タン」でも、時代によって負担は倍近く違ったことになります。維持費の中でガソリンだけは、自分ではどうにもできない出費でした。

後悔はある?寂しくない?【手放して15年の正直な気持ち】

「車 手放す 後悔」という検索がとても多いようなので、正直に書きます。

手放した直後、寂しさはありました。私にとって車は趣味のサーフィンの足で、「行きたい時にすぐ海に行ける自由」そのものだったからです。車を譲った日は、生活の一部を手放したような感覚になりました。

でも、暮らしてみると困りませんでした。東京の生活は電車で完結し、家計からは月2万円前後の固定費が消え、維持費のためのアルバイトも要らなくなりました。家計だけでなく、気持ちまで軽くなったのは自分でも意外でした。手放すメリットは、節約の金額だけではなかったのです。

「大きな買い物の時はどうするの?」と聞かれることがありますが、かさばる買い物はたまにカーシェアを借りる日にまとめ、ふだんは配達も使えば済んでしまいます。15年やってみて、「車がなくて本当に困った」と記憶に残るような場面は思い当たりません。

15年たって分かったのは、私が欲しかったのは「車」ではなく「必要な時に車がある暮らし」だったということです。それは、持たなくても手に入りました。次の章のとおりです。

手放した後の暮らし方|「借りる」は我慢ではなく選択肢

今の私は、東京で必要な時だけカーシェアを借りています。月に数回、買い物や少し遠出をしたい時だけ。駐車場代も保険も車検も税金もなく、使った分だけ払う形です。

ちなみに、カーシェアの多くはガソリン代まで利用料金に含まれています。車内に給油カードが備え付けてあり、ガソリンが減っていたらそのカードで給油する仕組みで、自分の財布からガソリン代を払うことはありません(給油に協力すると時間料金の割引がある会社もあります)。90円台から180円超えまで乱高下するガソリン代に15年付き合った身としては、「燃料代の心配ごと自体が消える」のは想像以上に快適です。

「車を手放す=車のある生活をあきらめる」ではありません。最近は、車を持っている人でも“借りる”を組み合わせる例があります。たとえば雪があまり降らない地域では、スタッドレスタイヤを持たずに、冬のレジャーの時だけスタッドレス付きのレンタカーやカーシェアを借りる、という使い方をする人も一定数います。タイヤの購入費と保管場所を考えれば、合理的な選択です。

持つか、持たないかの二択ではなく、「どこまで持って、どこから借りるか」。手放して15年の私の結論は、この線引きを自分の生活に合わせて決めることでした。

車を手放すときのFAQ

任意保険の等級はどうなる?

私のように無事故で進んだ等級は、解約すると原則リセットされてしまいますが、保険会社に「中断証明書」を発行してもらうと、一定期間等級を保存できる仕組みがあります。将来また車を持つ可能性が少しでもあるなら、解約前に保険会社へ確認しておくと安心です。

自動車税はどうなる?

自動車税は毎年4月1日時点の所有者に1年分が課税されます。手放す時期によって精算の扱いが変わるので、名義変更や廃車の手続きをいつまでに済ませるかは、手放す前に確認しておきたいポイントです。

手放すか迷ったら、何から考える?

私のおすすめは、この記事の表のように自分の維持費を月額で書き出してみることです。駐車場代+保険+税金と車検の月割+ガソリン。その金額を見て「この額で、月に何回乗っているか」を数えると、答えはかなりはっきりします。私は「週末しか乗らないのに月3万円」で心が決まりました。

まとめ:手放して15年、後悔はありません

私の場合、車を手放して浮いたお金は月およそ1万8,000円〜3万4,000円、年にして22万〜41万円ほど。15年の単純計算では450万円規模でした。そして15年たった今、後悔はありません。寂しさは最初だけで、「必要な時だけ借りる」暮らしがそれを埋めてくれました。

ただ、これは「車を手放すべき」という話ではありません。毎日車が必要な地域や生活なら、持つのが正解です。大事なのは、自分の維持費の実額を知ったうえで、持つか借りるかを自分で選ぶこと。私のように「乗らない車にお金を払い続けている」なら、生活の節目が見直しのチャンスです。

車を持っていた頃に払っていた駐車場代のリアルは、こちらの記事にまとめています。あわせてどうぞ。

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