【50代の賃貸体験談】14年ぶりの引っ越しで選んだ1DK35㎡・12.2万円|18歳から7軒住んで見えた住まい観

賃貸失敗の歴史 vol.7・完結 上京2軒目の答え アイキャッチ画像 不動産

2025年11月、私は墨田区立花の木造アパートを引き払い、立花から徒歩圏内の同じ下町エリアにあるRC造マンションへ引っ越しました。14年ぶりの引っ越しで選んだのは、1DK・35㎡・上層階角部屋・築浅・家賃12.2万円(共益費込み)の物件です。

この記事は、東京で50代単身がどんな部屋を選び、どう暮らしているのかを知りたい方、立花14年の続きが気になる方、そして賃貸シリーズを完結まで読んでくださっている方に向けて、上京2軒目の暮らしと、18歳から7軒住んで見えた住まい観をまとめたものです。

なぜ立花から徒歩圏内の同じ下町エリアを選んだのか

14年住んだ立花を出ると決めたとき、最初に考えたのは「どのエリアで探すか」でした。候補としては交通の便が良い区や、駅近の物件もありました。それでも最終的に選んだのは、立花から徒歩圏内の同じ下町エリアです。

理由は3つあります。ひとつは、14年で街の空気に馴染みすぎたこと。よく行く商店街、買い物先、お気に入りの定食屋、亀戸アトレや錦糸町といった生活圏を、すべて手放したくなかったのです。ふたつめは、引っ越し作業を最小限にしたかったこと。同じエリアなら荷物の搬出搬入も心理的負担が軽い。みっつめは、下町の落ち着いた空気が、50代の自分にしっくりくると感じたから。

物件選びの詳細条件は▶︎ 【50代の賃貸探し体験談】14年ぶりの引っ越しで学んだ物件選びの7つの条件と失敗しないコツ にまとめています。

この部屋の物件詳細|RC造1DK・35㎡・上層階角部屋・12.2万円

新しい部屋のスペックは以下の通りです。

項目詳細
エリア23区内・下町エリア(立花から徒歩圏内)
建物構造RC造マンション
築年数築浅
専有面積35㎡
間取り1DK
所在階/向き上層階の角部屋・北向き
設備追い焚き・室内洗濯機置き場・独立洗面台・温水洗浄便座・宅配ボックス・エレベーター
入居時の家賃122,000円(家賃+共益費)
入居時期2025年11月

立花の家賃は70,800円(共益費込み)でしたから、新居は約5万円アップになります。

正直、5万円アップは相当悩みました。月5万円は年間にすると60万円。50代の単身者にとって、決して軽い金額ではありません。それでも決め手になったのは、35㎡という広さ、上層階角部屋の眺望、そして築浅・RC造という住環境です。「住環境と心の安定は直結する」と、これまでの賃貸生活で痛いほど学んできました。安く住むことだけを優先した結果、騒音や設備のストレスで疲弊した経験が何度もあったからです。

家賃を上げるという決断は、50代の自分への投資だと思いました。

14年分の荷物整理とミニマリスト思考|テレビ処分とNHK解約

14年も同じ部屋に住んでいると、荷物は確実に増えます。引っ越しを決めた時点でまず取り組んだのが、思い切った荷物整理でした。

新居用に家具を全部買い換える前提で、立花で使っていた家具一式を一気に手放すことにしました。食器棚、タンス、ハンガーラック、カラーボックスなど、廃品回収業者に依頼してまとめて引き取ってもらったのです。これで一気に身軽になり、引っ越し業者は単身パックで済む状態になりました。

この大整理で象徴的だったのが、テレビを処分したことです。

私が上京した2011年当時、テレビはまだ家にある前提の家電でした。インターネットが今ほど普及していなかった頃は、テレビが最大の娯楽だったのです。でも14年経って、ニュースもドラマも音楽も、ほとんどスマホとパソコンで完結する暮らしになっていました。「もうテレビは不要」と気づいた瞬間、迷わず処分を決めました。

副次的な効果として、NHK受信料も解約できました。テレビを所有していなければ受信契約の対象から外れます。月に数千円の固定費が消えることは、50代の家計にとっては結構大きな変化です。

家具を入れ替え、テレビを手放し、ミニマリスト思考が一気に進んだ。これが14年ぶりの引っ越しの大きな副産物でした。

引っ越し1週間前の鍵トラブル|管理会社のミスと補償交渉

引っ越し業者は単身パックの「業者都合プラン」を選びました。日時をこちらが指定せず、業者の空いている時間に合わせる代わりに最安値で運んでもらえるプランです。その代わり、引っ越し日に有給休暇を取って業者の都合に合わせました。

引っ越し当日にバタつきたくなかったので、入居日の1週間前にインフラ整備(電気・ガスの開栓手続き)を済ませる予定を組み、東京ガスの開栓業者にも来てもらうことになっていました。

その日、新居に着いて鍵を差し込んだ瞬間に事件が発覚します。

鍵が開かない

何度試しても回りません。慌てて管理会社に連絡すると、衝撃の事実が判明しました。管理会社が違う部屋の鍵を渡していたのです。

正しい鍵が届くまで時間がかかるため、せっかく来てくれた東京ガスの開栓業者には一度引き取ってもらうことに。1週間前に済ませるはずだったインフラ整備は、この日にはできませんでした。

翌日、管理会社の担当者からお詫びとともに、正しい鍵Amazonギフトカード1万円分を受け取りました。鍵問題そのものはこれで解決です。

ところが、影響はその後にも及びました。1週間前に済ませる予定だったインフラ整備が後ろ倒しになり、引っ越し当日に電気・ガスの開栓を入れざるを得なくなったのです。当日のスケジュールは大幅に狂い、業者の搬入と開栓の段取りが重なって終日バタバタすることに。

さすがに立腹し、管理会社にあらためて補償を求めました。結果、12月分の家賃を半額に減額する対応となりました。

ミスはミスとして、誠実に対応してくれたことは評価しています。ただ、入居前の鍵確認は管理会社にとって基本中の基本のはず。50代の引っ越しで「鍵が開かない事件」に遭遇するとは、思いもしませんでした。

住んでみてのリアル|立花と比べて変わったこと

立花14年と比べて、新居の暮らしは何が変わったのか。良い面と妥協した面の両方を、正直に書きます。

広さが24㎡→35㎡へ|1.5倍近い余裕

立花は1Rで24㎡。新居は1DK35㎡なので、約1.5倍の広さになりました。寝るスペースとくつろぐスペースを分けられるようになったのが、想像以上に大きな変化です。在宅で作業する時間が増えた今、この空間分離は心理的ゆとりにつながっています。

上層階角部屋の眺望|窓を開けるたびに気持ちが軽くなる

立花は2階の南向き角部屋でした。日当たりは抜群でしたが、目の前に建売3階建てが建ったことが退去理由のひとつ。新居は上層階の角部屋で、視界を遮るものがほとんどありません。窓を開けたときの開放感は、引っ越して一番良かったと感じる点です。

設備が格段にグレードアップ|宅配ボックスは50代に特に効く

追い焚き、室内洗濯機置き場、独立洗面台、温水洗浄便座、そして宅配ボックス。立花の木造アパートとは設備のレベルが違います。中でも宅配ボックスは、ネット通販を頻繁に使う今の暮らしに本当に合っていて、再配達のストレスがゼロになりました。

共益費は3,000円→10,000円|でも納得できる理由がある

立花の共益費は3,000円、新居は10,000円。3倍以上の差ですが、これには理由があります。新居はエレベーター付きで、清掃員が毎日共用部に入り、ゴミ置き場の管理も徹底されている。共益費が高いのではなく、その金額に見合うサービスがある、という納得感があります。

妥協した点|北向きと家賃5万円アップ

強いて妥協点を挙げるなら、北向きの部屋にしたことです。ただし、上層階の角部屋なので採光は十分。冬の寒さも今のところ問題は感じていません。もうひとつは賃料の5万円アップ。これは前述の通り悩んだ点ですが、住環境の質と引き換えと考えれば納得できる選択でした。

14年で変わった東京の家賃事情|立花の同じ部屋が83,000円に

14年住んだ立花のアパートで、私の家賃は最初から最後まで70,800円で固定されていました。家賃は1円も値上げしていません。

ところが、私の階下では14年で住人が4人ほど入れ替わっていました。その都度、賃貸サイトで募集家賃をチェックしていると、新規募集の家賃は徐々に上がっていたのです。さらに、退去申請完了後に賃貸サイトで自分の部屋を検索してみたら、家賃83,000円で新規募集されていました。私が14年前に70,800円で住み始めたまさに同じ部屋が、1万円以上アップして次の入居者を待っていたのです。これにはさすがに驚きました。

もうひとつ印象に残っているのは、2011年に上京した時、不動産屋から言われた言葉です。「赤坂なら同じ条件で12万円しますよ」。当時は驚愕しました。それから14年。2026年の今、赤坂で築4年・24㎡の物件を12万円で借りられるかというと、もう100%ありません

東京の家賃高騰、特に23区内の高騰は、肌感覚として「別格」です。同じ条件の部屋でも、埼玉・千葉・西東京エリアなら10万円以下で見つかる可能性は十分あります。

東京の家賃推移と値上げを断る方法は▶︎ 【50代の実体験】東京の賃貸は本当に高い!14年住んで気づいた家賃高騰の現実と値上げを断る方法


賃貸入居時の火災保険、比較していますか?

新居の入居時、火災保険は管理会社指定のものではなく、自分で比較検討して契約しました。結果、2年で10,500円の節約になっています。詳しい交渉の流れは▶︎ 賃貸の火災保険は管理会社指定じゃなくていい!自分で選んで10,500円安くした実体験

賃貸物件へ入居する際、火災保険への加入は事実上必須です。不動産会社から勧められる保険にそのまま加入するケースも多いですが、自分で比較検討することで年間数千円〜1万円以上お得になることも。無料で診断できるサービスを活用してみてください。

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私の賃貸シリーズ7作の総括|18歳から7軒住んで見えたこと

ここで、賃貸シリーズ全7作を一気に振り返ります。

  • 1軒目:18歳・大阪堺市北花田の寮(寮費1万円・バブル時代の幕開け)
  • 2軒目:19歳・西成区花園町の1階ワンルーム(水回り・10ヶ月で退去)
  • 3軒目:20歳・弁天町の新築1K(家賃交渉で6,500円下げた成功体験)
  • 4軒目:30代・住之江2K7年(土壁・追い焚き・ゴキブリ・配管詰まり)
  • 5軒目:30代後半・住之江2年(同じマンション内引っ越し・上京決断)
  • 6軒目:30代後半〜50代・墨田区立花の木造アパート14年(上京1軒目)
  • 7軒目:50代・上京2軒目RC造1DK35㎡(本記事)

7軒住んで一番強く感じるのは、住環境と心の安定は完全に直結しているということです。

特に騒音は深刻です。階下や隣の生活音は、年齢を重ねるほど耐えがたくなります。20代の頃は気にならなかった足音も、50代になると「明日まで響くストレス」に変わる。これは安さ重視で物件を選ぶときの一番の落とし穴です。

家賃の安さは魅力ですが、安く住むには必ず代償がある。それを7軒で身をもって学びました。

50代、これからの住まいについて|賃貸継続を選ぶ理由

これからの住まいについて、現時点での私の考えはシンプルです。賃貸継続派です。

持ち家は、現代の日本の庶民にとって資産になりにくいと考えています。これは別の苦い経験でも痛感したことで、その話はまたの機会に書きます。賃貸ならライフスタイルが変わったときに住み替えられます。50代から60代、その先と、求める住環境は変わる可能性がある。柔軟性を残しておきたいのです。

夢としてあるのは、ハワイやバリ島など、海でサーフィンができる場所への移住。これはあくまで夢ですが、心のどこかに置いてあります。現実的には、60歳を超えて現役を引退し、独身のまま迎えるなら、生まれ故郷に戻る選択肢もあると考えています。

50代の今、住まいに求めるのは「穏やかに生活できる環境」です。

私の賃貸遍歴シリーズ|全7作完結

立花14年からの引っ越しと、上京2軒目の暮らしをまとめた本記事で、私の賃貸遍歴シリーズはひとまず完結です。

まとめ|立花から上京2軒目へ、そしてこれから

立花14年から上京2軒目へ。家賃は5万円上がりましたが、35㎡の広さ、上層階角部屋の眺望、宅配ボックスを含む充実した設備、そして何より「穏やかに生活できる環境」を手に入れました。

50代になって痛感したのは、安く住む選択には必ず代償があること。20代・30代の頃に節約のために我慢できたものが、50代では大きなストレスになる。住環境への投資は、決して贅沢ではありません。

7軒住んで得た一番の教訓は、「住まいは心の安定を支える土台」だということ。これから先、ライフステージが変わっても、私はこの考え方を軸に住まいを選び続けます。

賃貸シリーズはこれで完結ですが、住まいに関するノウハウや東京の家賃事情、そして賃貸を続ける上での実用的な記事は、これからも書き続けます。ここまで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。

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