ワンルームマンション投資はやめとけ|新築・ローン・節税目的で530万円失った50代の7つの理由【FP3級】

投資失敗・入門編 「やめとけ」と言える7つの理由 新築ワンルームマンション投資で530万円失った50代の元オーナー・FP3級が、新築・ローン・節税目的の3条件で買う前に知ってほしい数字を解説 ワンルーム投資の失敗記録
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新築ワンルームマンション投資で、私は4年間に約530万円を失いました。

だから、これから買おうか迷っている方には、はっきりお伝えします。「新築」の物件を、「ローン」で、「節税」を目的に買うのなら、やめておいてください。

私はこの3つをすべてそろえて、2020年に2部屋を買いました。毎月の赤字を払い続け、2024年に損切りして手放しています。

この記事では、私が「やめとけ」と言える理由を7つ、実際の契約書と確定申告書の数字でお伝えします。業者の試算表には載っていない、買ったあとの数字です。

私がワンルームマンション投資を「やめとけ」と言う3つの条件

最初に、この記事の線引きをお伝えしておきます。

私が「やめとけ」と言えるのは、自分が実際に経験した買い方についてだけです。

  • 新築のワンルームマンションを
  • 自己資金をほとんど入れずにローンで
  • 「節税になる」という説明を信じて買う

この3つがそろったケースです。

中古物件や現金での購入、不動産投資そのものについては、私は経験していないので、良い悪いを語ることはしません。

そのかわり、この3つがそろったときに何が起きるのかは、すべて自分の数字でお見せできます。

理由1:家賃が入っても、毎月お金が出ていく

ワンルームマンション投資は「家賃収入でローンを返していく」と説明されます。

けれど私の場合、家賃収入からローン返済などの支払いを差し引くと、2部屋合計で毎月約15,890円の赤字でした。年間にすると約19万円です。

家賃は入っているのに、私の口座からは毎月お金が出ていく。これが、持っているあいだずっと続きました。

実は、業者が見せてくれた試算書の時点で、すでに毎月赤字の数字になっていました。それでも当時の私は「節税で取り戻せる」と思い込んでいたのです。

→ 詳しくは:新築ワンルームマンション投資、4年で530万円損失(vol.1)

理由2:新築は、買った瞬間に値下がりする

新築のワンルームマンションには「新築プレミアム」が乗っています。買った瞬間に2〜3割値下がりするといわれる部分です。

私が買った2部屋は、購入額の合計が5,530万円。4年後の売却額は合計5,150万円で、380万円値下がりしていました。

「立地がいいから資産性が高い」と言われた物件でも、この値下がりは避けられませんでした。

しかもローンは5,450万円、当時の年収の8.4倍です。35年ローンの総返済額は7,515万円、そのうち利息だけで2,065万円になる計算でした。

この総返済額を、私は契約前に一度も計算していませんでした。

→ 詳しくは:買った瞬間に2〜3割下がる「新築プレミアムの罠」(vol.3)

理由3:「節税」で戻ったのは約90万円、失ったのは約530万円

営業トークの中心は「節税になります」でした。

実際に戻ってきた税金は、確定申告の還付と住民税の軽減を合わせて約90万円です。そのあいだも毎月の赤字は続き、最終的な損失は約530万円になりました。

530万円を失って、90万円が戻る。私にとっての「節税」は、これが答えでした。

もうひとつ、契約前に誰も教えてくれなかったことがあります。減価償却で税金を減らした分は、売却のときに税金としてかかってくるのです。買った値段より安く売り、しかも自分のお金を持ち出していても、税金の計算上は利益が出たことになる場合があります。

入口の節税は説明されても、出口の税金は説明されませんでした。

→ 詳しくは:節税は本当か・4年で「90万円」の現実(vol.5)/「節税」の代償は売却時に来た(vol.7)/確定申告5年分の還付額で検証

理由4:「家賃保証」の中身は、契約書の条文にしか書いていない

「サブリース契約があるので、空室になっても家賃は私たちが保証して振り込みますよ」。

この一言で、私の中から空室の不安は消えました。

ところが売却の準備を始めたとき、不動産会社から「この部屋は転貸されていますよ」と言われました。契約書を取り寄せてみると、私の知らない会社が部屋を貸していました。いわゆる「二重サブリース」です。

条文を読むと、又貸しのさらに又貸しを認めていて、その中身は「開示しない」と書かれていました。自分の部屋なのに、転貸の中身をオーナーの私が知ることはできない仕組みだったのです。

「家賃保証」という言葉だけで安心してはいけませんでした。中身は、契約書の条文の中にしか書いていません。

→ 詳しくは:私の部屋は二重サブリースだった(vol.4)/契約書2通の条文を全公開(vol.4続編)

理由5:売れても、損が確定するだけ

「いざとなったら売ればいい」と思っている方もいるかもしれません。

実際に売ってみると、こうなりました。

  • 売却額:2部屋合計5,150万円(購入額から380万円の値下がり)
  • 仲介手数料:約150万円
  • 決済の日に、自分の口座から約129万円を持ち出してローンを完済

値下がりの380万円と仲介手数料の150万円で、損失は約530万円です。

売れたことで、毎月の赤字からは解放されました。けれど、それは損が増えるのを止めただけで、取り戻せたわけではありません。

→ 詳しくは:5,450万円のローンを手放した日(vol.6)/売却にかかった仲介手数料150万円の話

理由6:勧誘は、いちばん信頼している人から来る

ワンルームマンション投資の勧誘というと、知らない番号からの営業電話を思い浮かべるかもしれません。

私の場合は違いました。話を持ってきたのは、社内でいちばん信頼していた上司です。上司自身も同じ販売会社で物件を持っていました。

業者は私の出張先まで来て、35年分の収支試算表を広げました。隣には上司がいます。私はその場で仮申込書にサインしました。

契約の前に、物件を見に行くことはありませんでした。Googleマップで場所を確かめただけです。

1部屋目は、売却するまでの4年間、一度も自分の目で見ていません。2部屋目を見たのは、買ってから2年ほどたったころでした。それも物件を確かめるためではなく、仕事の用事でちょうど近くまで行ったので、ついでに寄っただけです。

そして1件目の契約から4か月後、上司から2件目の話が来ました。「いい物件だから譲ろうと思って」。本来は上司が受け取るはずだった紹介料30万円も、私に譲ってくれるといいます。

うれしくて、ありがたくて、2件目は1件目よりも速く契約が進みました。

人を信じた瞬間に、私は物件を見る目を止めてしまっていたのです。

→ 詳しくは:上司の紹介から|勧誘構造を振り返る(vol.2)

理由7:誰にも話さずに買うと、止めてくれる人がいない

この記事を書くにあたって、改めて思い返したことがあります。

契約の前に、家族や友人から「やめとけ」と言われたことは、一度もありませんでした。

止められなかったのではありません。そもそも私は、買ったことを誰にも話していなかったのです。

理由は3つありました。

  • お金の話を人とするのが、もともと好きではなかった
  • 「お金に余裕がある人」と見られたくなかった
  • あれこれ聞かれたり、周りで話題にされたりするのが嫌だった

どれも、いまでも分かる気持ちです。けれど結果として、私の周りには、契約前に「ちょっと待って」と言ってくれる人が一人もいませんでした。

判断に関わったのは、業者と上司と私だけでした。

もしいま迷っているなら、契約の前に一人だけでいいので、利害関係のない人に話してみてください。言いにくいお金の話だからこそ、外からの一言が判断を止めてくれることがあります。

いま勧誘されたら、私は説明を聞く前に断ります

もし今日、同じ話を持ちかけられたら、私は説明を聞く前に、その場で断ります。

当時の私は、上司から話を聞いた時点で「ぜひお願いします」と返事をしていました。投資の中身を一つも聞かないうちの返事です。そこから先は、説明を受け、出張先で試算表を見て、仮申込書にサインするまで、立ち止まる場面がありませんでした。

それでも、もう話を聞いてしまった方は、契約の前に次の2つの数字だけは自分で計算してください。

  1. 総返済額:借りる金額と金利から、35年間で払う合計はいくらか
  2. いま売ったらいくらか:買った直後に売るとしたら、いくらで売れるのか

私はこの2つを、どちらも計算せずに契約しました。計算していれば、答えはそこで出ていたはずです。

なお、ワンルームマンション投資でよく聞く「年金代わりになる」「生命保険の代わりになる」という話については、別の記事でくわしく書く予定です。

すでに持っていて不安な方へ

すでに新築ワンルームマンションを持っていて、この記事を読みながら不安になった方もいるかもしれません。

まずは「いま売ったらいくらか」を知ることから始めてください。私は複数社の査定額を並べて、ようやく現実の数字と向き合えました。

→ 一括査定で2戸を売却するまでの体験談

まとめ:新築ワンルームマンション投資は、3つの条件がそろったらやめておく

  • 新築ワンルームマンションを、ローンで、節税目的で買うのはやめておく
  • 理由は7つ:毎月の赤字/買った瞬間の値下がり/節税の実態/サブリースの中身/売っても損が確定する/信頼している人からの勧誘/誰にも話さないと止める人がいない
  • 迷ったら、説明を聞く前に断る。聞いてしまったら「総返済額」と「いま売ったらいくらか」を計算する

私の530万円は戻ってきません。それでも、この数字が誰かの「やめておこう」につながるなら、書き残した意味があると思っています。

上司からの紹介に始まり、売却、そして立ち直るまでの全記録は、こちらにまとめています。

→ ワンルームマンション投資で530万円失った全記録

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